レポートライタ

英:Report Writer

 

レポートライタは、主に会計領域で使用するレポート類(財務諸表や管理会計レポート)を比較的簡易的な手順で作成できる機能のことです。

レポートライタは単一のテーブルからデータを取得し、好みのレイアウトで表示することができます。
複数のテーブルを結合して表示することはできないが、ビューを作成しておけば、ビューをテーブルの代わりとして使用することが可能です。なお、項目の集計や四則演算は可能です。

ライブラリ

ライブラリは、レポートの箱のようなものです。 ライブラリはレポートで読み込みするテーブル(1ライブラリに1テーブルしか指定できない)、項目を指定します。
項目は特性、基本キー数値、キー数値の3種類があります。 

  • 特性
    組織系のマスタや時間系の項目など分析のディメンション特性となる項目。会社コードや事業領域、会計年度がこれに該当します。
    特性はテーブル項目から指定します。
  • 基本キー数値
    金額や数量など数値をもつ値項目。伝票金額や国内通貨金額がこれに該当します。
    基本キー数値はテーブル項目から指定します。
  • キー数値 

レポート

レポートはレポートのレイアウトを定義します。

変数(セット変数)

変数(セット変数)はレポート実行時に指定てきるパラメータのことです。

  • 値 
    初期値提案するために利用する。「選択画面の入力項目」>内部変数をONにすると、選択画面に表示せず抽出条件のみに影響するはず。

(一部の項目に表示される)「選択画面の入力項目」>パラメータIDをONにすると、パラメータの値が初期値よりも優先されるはず。例えば、6期にSAPを操作している場合、会計期間の初期値に「6」が入る。

  • 論理式

四則演算を加えることが可能。 今回であれば、前年度は基準会計年度から-1年した値となるため、「基準会計年度-1」を入力するイメージ。 内部変数のチェックボックスについては、値と同様。 セット 階層構造、グループ構造を持つ項目を利用する場合に指定する。 「初期値」の設定 全値:すべての値という意味、選択画面にブランク(=無条件、全件)で表示される 初期値セット:初期値を指定したい場合はこちらに値を入力する 「選択画面の入力項目」の設定 セットと値を入力:選択画面でセット(セット、グループ)か範囲指定で条件を入力できる セットのみ入力:選択画面でセット(セット、グループ)のみ条件指定できる 値エントリのみ:範囲指定のみ条件指定できる

ジョブ

ジョブはレポートを実行する状態にするものです。

新規作成

以下の手順でレポートライタを作成します。

  1. ライブラリ登録(Tr:GR21)
  2. セット登録(Tr:GS01)
  3. セット変数登録(Tr:GS11)
  4. レポート:登録(Tr:GR31)
  5. ジョブ登録(Tr:GR51)
  6. レポートをユーザ開放する

トランザクション

Tr-CD機能説明
GR21ライブラリ登録ライブラリ登録。ライブラリの変更と照会はそれぞれGR22、GR23を使用
GR31レポート登録レポート登録。レポートの変更と照会はそれぞれGR32、GR33を使用
GR51ジョブ登録ジョブ登録。ジョブの変更と照会はそれぞれGR52、GR53を使用
GR55ジョブ実行ジョブ実行
GS11セット変数登録レポートの変数を登録。変数の変更と照会はそれぞれGS12、GS13を使用
GCTR移送:レポートライタレポートペインタの移送取得

テーブル

ID名称説明
T800レポートライタ: レポートレポートライタのレポート定義を格納
T801Kレポートライタ: ライブラリレポートライタのライブラリ定義を格納
T801Lレポートライタ: ライブラリ項目レポートライタの特性定義を格納
T801Pレポートライタ: ライブラリのキー数値レポートライタのキー数値定義を格納
T802Gセット:変数レポートライタの変数値定義を格納
T803Jレポートライタ: ジョブレポートライタのJOB定義を格納
T803Lレポートライタ: ジョブ登録JOBの関連レポート情報を格納
T804Aレポートライタ: ファイルテキストレポートライタで使用可能なテーブル名を格納

汎用モジュール

ID名称説明
G_PROGRAM_NAMEJOB名から自動生成されたプログラム名称を取得

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