ECCの歴史

 

このトピックはECCの歴史を取り上げて説明します。

SAPのERPソリューションは歴史的にはR/1→R/2→R/3→SapERPの4世代に分けることができます。 R/1→R/2→R/3の「R」はリアルタイムという意味が含まれています。

世代リリース日特徴その他:SAP社/IT世界の出来事
R/11973年
  • メインフレームで動作する会計システムとしてアセンブラ言語で開発されていました
  • ミドルウェアとなるBASISの概念がなかったため、プラットフォームに合わせてアプリケーションを構築する必要
  • 欧州の多国籍企業向けに複数の通貨、言語に対応していました
  • パラメータ変更によって各社の個別要件の差異を吸収するパッケージ型ソフトウェアという概念を実現
  • 1972年にSAP社が数名のIBM出身者によって成立されました
R/21979年
  • ABAP、Dynpro言語で開発されています
  • 稼働環境はIBMおよび独シーメンス社のメインフレームでした
  • 1980年代はメインフレーム時代の全盛期です
R/31991年(初版)
  • クライアント/サーバシステム、オープンプラットフォームに対応しています
  • UNIXシステムの上に動作できます
  • 80年代後半からはオープンシステムの波が寄せ始め、90年代には完全にUNIXやWindowsの時代となります。
  • SAPジャパンの設立が1992年
1996年
  • 3.1版がリリースされました
  • Windowsの上に動作できます。
  • インターネット経由での利用が可能になっています
1997年
  • 4.0版がリリースされました
  • インターネット上でのB2Bが可能になっております
2002年
  • R/3 Enterpriseがリリースされました
  • 基盤になるBasis(ベーシス)が切り離しされ、Webアプリケーションサーバに変わりました。
2003年
  • mysAP ERP 2003がリリースされました
  • SAP R/3 EnterpriseとNetWeaverとセットにした製品です
ECC2004年
  • mySAP ERP 2004がR/3 Enterpriseの後継者としてリリースされました
  • 「SAP ECC (ERP Central Component; ERPの中央プログラム)5.0」と統合基盤「NetWeaver2004」が融合されていて、従来のR/3 Enterpriseの機能はSAP ECC 5.0に引き継がれています。
  • 2008年1月にBI(ビジネス・インテリジェンス)ソフトウェア専業最大手のBO社を68億ドルで買収しました
  • 2010年5月にデータベースベンダのSybase社を58億ドルで買収しました
2006年
  • mySAP ERP 2005⇒SAP ERP 2005⇒SAP ERP 6.0がリリースされました
  • mySAP ERP 2004の後継者としてリリースされた製品。
  • SOA や内部統制の対応が特色になっています。
  • 旧SAP R/3の部分は、SAP ECC 6.0と呼ばれています。