目次

商品の価格設定

 

価格設定の構成要素

販売する商品の価格は条件テクニックの仕組みを利用して設定されます。 価格設定は以下の要素で構成されます。

商品は、小売か卸売りかという販売方法や得意先毎に設定しないといけない場合が多いため、その販売方法や得意先は判断キー項目になります。標準テーブルをそのまま利用するか、カスタマイジングにより新しい条件テーブルを作成するか、キー項目の組み合わせ毎に条件テーブルが存在します。 キー項目として下記のようなものがよく使用されます。

価格の自動提案

価格の自動提案は条件テクニックを使用して、様々なマスタを参照しています。 例を挙げてその自動計算の仕組みを説明します。

例の受注伝票

受注伝票タイプ:ZORA 受注先コード:1100A7007 販売組織:4100 流通チャンネル:10 製品部門:30 品目コード:300340GO  ロットNo:なし

マスタデータ

計算ロジック

  1. 販売伝票タイプ(TVAK)から指定された伝票タイプ(ZORA)の伝票価格決定区分(A)を取得
  2. 組織単位: 販売組織別製品部門(TVKOS)から販売組織(4100)、製品部門(30)の得意先マスタに対する参照製品部門(11)を取得
  3. 得意先マスタ:販売データ(KNVV)から、受注伝票を登録する際に入力された受注先(1100A70007)、販売組織(4100)、流通チャンネル(10)と(2)で取得した製品部門(11)をキーとして、得意先価格決定区分(1)を取得
  4. 価格決定表: 販売伝票での設定(T683V)から、販売組織(3100)、流通チャンネル(10)、製品部門(30)と(1)で取得した伝票価格決定区分(A)、(3)で取得した得意先価格決定区分(1)をキーとして、価格決定表(ZRV001)を取得
  5. 価格決定表: データ(T683S)から、価格決定表(ZRV001)で商品の価格を確定するための条件タイプ一覧(Z001、Z002)を取得
    ※各条件タイプの価格をそれぞれ取得して商品の最終価格を計算するが、以下はZ001だけを例として取り上げて説明する
  6. 条件: タイプ(T685)から条件タイプ(Z001)の検索順序(Z001)を取得
  7. 条件: 検索順序 (生成書式)( T682I)から、検索順序(Z001)で指定された検索対象条件マスタ及びその順番を取得①A716 ②A701
  8. (7)で取得した順番に従い、最初はA716を検索
  9. A716は該当価格データがなかったため、続いてA701を検索 A701に該当価格データがありましたので、その条件レコードNo(0000028657)を取得
  10. 条件 (ヘッダ)( KONH)、条件 (明細)( KONP)から、条件レコードNo(0000028657)の価格情報を取得、自動提案する