SAP ERPでは、すべての数量に数量単位が割り当てられます。 このトピックでは、数量単位の基本コンセプトを取り上げて説明します。
このセクションでは数量単位の構成要素を説明します。
数量単位はすべて、内部数量単位というMAX3桁のコードで一意に識別されます。 内部数量単位コードはSAP ERPシステムの内部にしか通用されません。
内部数量単位の外部名称としては、MAX3文字の通商単位名称とMAX6文字の技術単位名称の二つがあります。 二つとも言語に依存しております。
ISOコードとは、ISO(国際標準化機構)が定めた、電子データ交換(EDI)に用いるための記号のことです。EDIに利用される内部数量単位は事前にISOコードを割り当てる必要があります。 複数の内部数量単位を一つのISOコードに割り当てることも可能です。
数量単位には次元があります。例えば以下のような次元があります。
次元 | 単位 | SI単位 |
---|---|---|
質量(MASS) | KT、TO、KG、G | KG |
長さ(LENGTH) | KM、M、DM、CM | M |
次元なしは特殊な次元AAAADLで示されます。
各次元ごとにSI(Système International des Unités)単位が定義されます。 同じ次元の数量単位の関連次元のSI単位への換算係数が保持されているため、同じ次元の単位の換算は、自動的に行われます。
SAP ERPで次元毎に定義されたSI(Système International des Unités)単位は以下の表に示されたものがあります。
次元 | SI単位 |
---|---|
長さ | メトル |
時間 | 秒 |
質量 | キログラム |
温度 | ケルビン |
電流 | アンペア |
照度 | カンデラ |
モル濃度 | モル |
SAP ERPでは品目に対して、以下のように分野毎に異なる数量単位を定義してそれぞれ数量を持つことができます。
品目の在庫を管理する数量単位です。他の数量単位で入力した数量 (代替数量単位) は、全て基本数量単位に変換されます。 在庫管理では、基本数量単位で在庫が管理されます。
発注単位は、発注数量に関して指定する単位です。
価格単位は、正味価格に関して適用される単位で、請求書照合はこの単位を基準として行います。
入力単位は入庫処理で入力数量に関して指定する単位です。
荷役単位は、梱包材 ( 積載装置/ 梱包材) とその中の商品で構成される物理単位です。荷役単位は、常に、品目と梱包材の組合わせとなっています。